質問者
今日は、「リベンジポルノ」についてお伺いしたいと思います。
リベンジポルノは、交際中に撮影された性的な画像を、
振られた腹いせなどをきっかけにインターネットに流出させることで、ほとんどの被害者は女性です。
「リベンジポルノ防止法違反」が2014年11月に施行され、実行者を摘発することが可能になりましたが、
実際のところ、罰則を与えれば終り、という話でもないようです。
リベンジポルノで流出してしまった画像は、永遠にネット上から消えることはないのでしょうか?
大和田
完全に抹消する事は難しいと思います。
また、画像を全て特定する事も大変困難です。
何が難しいかと言うと、インターネットでの情報を調べる方法は現状としてはキーワードが中心となります。
画像・音声・動画などを解析する技術は進んでいるとは言えど、一般で利用できるほど簡単な技術ではありません。
従って、問題のある画像を特定する事が第一段階として難易度が高い事になります。
次に、国内サービスではなく、国外サービス(例えば海外のブログや動画や画像サイト)に情報が掲載されてしまった場合です。
国外のウェブサービスに問題のある画像が掲載されてしまった場合には
法律もコミュニケーションの方法も全て海外のルールに則る事になります。
ですので、法整備の環境が更に進まなければ半永久的にネット上に残ってしまうのが現状です。
質問者
①画像特定が難しい
画像・音声・動画を解析することが技術的に困難
②海外流出の可能性
法律、コミュニケーション方法など海外のルールに則る必要があり、難易度がさらに高くなる
この2点から、完全末梢が難しいということなんですね。
仮に画像が流出してしまった場合、画像をネット上から削除するにはどのようなやり方があるのでしょうか?
大和田
まずは、流出した画像を特定するというところからスタートしますが、
リベンジポルノ規制法(私事性的画像記録等被害防止法)のなかで、プロバイダ責任制限法の特例が定められています。
リベンジポルノ規制法は、被害者を保護・支援する事と、被害をなくすため加害者への罰則を制定しています。
その、被害者を保護・支援する目的の中で密接に関係するのがプロバイダ責任制限法です。
通常、プロバイダ責任制限法による送信防止措置を依頼した場合、
7日間の期間を要したものが、リベンジポルノのケースだと2日間に短縮されています。
プロバイダ責任制限法とは、プロバイダ(ウェブサイト等運営者)のサイト内で情報が流通し、
権利侵害があった際に損害賠償や発信者情報を開示請求をする権利について定めてあります。
そのプロバイダ責任制限法に基づき、送信防止措置依頼を行う事により、
プロバイダ(ウェブサイト等運営者)が自主削除または書き込み者(発信者)への確認を行ったうえで、削除を行うものになります。
質問者
流出画像を特定 → プロバイダに送信防止措置を依頼(2日間で対応) → プロバイダ側が該当画像を削除する
簡単に言うとこういうことでしょうか。
大和田
その通りです。
質問者
この一連の流れは、一般のユーザーでもできるものですか?
例えば「送信防止措置依頼」などですが。
大和田
勿論です。 法律なので日常生活ではなじみがありませんが、一般の方でも対処することが可能です。
質問者
ハードルが高いような気もしますが、可能は可能なのですね。
どうもありがとうございます。