質問者
今回は、ネット上でブラック企業と呼ばれてしまった企業が、どういうワードと関連が深いかお伺いできればと思います。
よく見かけるのは、「○○株式会社」という会社名と一緒に「ブラック」「2ちゃんねる」「評判」などですが、
他に特徴的なワードなどはありますか?
大和田
「採用」「離職率」「みんしゅう」なども良く見ますね。
特徴的となると、、、
「その○○」とか「どうよ」とかですかね。
質問者
「離職率」「みんしゅう」などで検索すると、(元)従業員が書き込んだ内容が見つかりそうですね。
検索する側は、労働環境をチェックしたいということなのでしょうか。
大和田
そうですね。
応募と入社の検討材料として、インターネットの情報がそれだけ重大になっているという事なんでしょう。
ブラック企業と言う定義や考え方に関しては、過去私が書いたコラムをご覧いただければと思います。
http://www.kesu.jp/blog/column/blackbusiness1.html
http://www.kesu.jp/blog/column/blackbusiness2.html
http://www.kesu.jp/blog/column/blackbusiness3.html
ブラック企業かどうかは別として、ブラック企業と誤認されるような原因としてありがちなのは、以下のサイクルだと考えています。
・従業員あたりの付加価値額が少ない
・労働分配率が異常に低い、低くせざる負えない
↓
・給与が安い
・労働時間が長い、休みが少ない
・社外活動で休みも拘束される
↓
・離職率が高い
↓
・通年の中途採用を行っている
全ての企業が言えるかと言うと決してそんなことはありません。
しかし、離職率が高いというところで結果的には退職者と言うのは在籍しているメンバーと比較すると
コントロールする事も当然できませんし、教育する事も出来ません。
従って、退職者数増えれば増えるほど書き込みの量とスピードは加速するわけです。
ですので、結果的にブラックかどうかではなく、ブラックと誤認される情報が蓄積されていくリスクが高まっていくのです。
質問者
離職率が高くなっていくと、それだけコントロール外の人間が増えていくことなので、
ブラック企業と誤認されるような情報も蓄積されていくと。
では、そのような人たちはどんな書き込みをすることが多いでしょうか?
単純に想像できるのは、上司の悪口だったり、労働環境の過酷さなどですが。。
「辞めたい」「サビ残」とかの言葉になりますか?
大和田
大きくは二つです。
「労働環境・労働条件」
「従業員(上司・部下・同僚)の話題」
これ以外では何か会社で不祥事や事故が起こった場合の情報が掛かれたりするケースがありますが、
最初の二つが書き込まれる大半の内容です。
質問者
ブラック企業大賞にノミネートしている企業の書き込みを見てみると、確かにその二つが圧倒的ですね。
特に、労働環境の悪さが目立ってくるとブラック企業と誤認されやすい気がします。
話は逸れるかもしれませんが、「従業員(上司・部下・同僚)の話題」の対象になっている個人は、
個人名がさらされたりするものでしょうか…?
大和田
個人名は普通に出ますね。
出なかったとしても、関係者が見れば一目瞭然な内容です。
質問者
企業側からすると、従業員の悪口がネット上に書き込まれているわけですよね。
従業員を守るために、会社側ができることはありますか?
大和田
事前に出来る事としては、このような書き込み等について就業規則に織り込んだり、
社内で周知したりするという程度のとどまってしまいますね。
その他、社内から掲示板へのアクセスが出来ないように・・・と言っても自宅に帰ればかけてしまいますし、
携帯からもアクセスできますから、社内PC上の情報は流出されたりすることは多少なりとも防げる程度ですね。
その次には、起こってしまった後の対処をどうするかです。
私どもに依頼を頂く企業の方も千差万別です。
当然、私どもは営業ですから、悪い情報が出ていれば対処する事をお勧めします。
その中でも、従業員にとってマイナスな情報があった場合に
サービスを導入する会社さんとしない会社さんはハッキリと考え方が分かれますね。
質問者
就業規則に盛り込んでいたとしても従業員が辞めてしまっては止められないですし、起こってしまった際に対処することが重要な気がします。