質問者
さて、先日「ネット上の口コミはマーケティングに活かせるか?」についてお話しいただきました。
今回は、商品開発やセールスプロモーションに活用している事例をいくつか解説いただきたいと思います。
どうぞ宜しくお願い致します!
大和田
宜しくお願い致します。
質問者
まずは、2009年に明星食品が取り組んだ、ブログ分析ツールを使った商品開発・発売後の反応調査です。
http://markezine.jp/article/detail/8295
この事例は、5年前のソーシャルリスニング事例です。これは導入時期としては早い方なのでしょうか?
大和田
かなり早い方だと思いますね。
今でも導入している企業は比較的先行している感度の高い会社さんだと思います。
質問者
まだまだ浸透していない、ということなのでしょうか。。
記事によると、「費用と時間の不足により、すべての商品に調査をする手が回らなかった」とあります。
モニタリングシステムを採用する企業ではこういったニーズも多いのですか?
大和田
一番大きいのではないでしょうか。
人力でやるかシステムを入れるかで効率が飛躍的に上がります。
人力でやるとなると、ひとつひとつの文章を人間がピックアップし読み込んでそれぞれ判断する必要があります。
しかし、システムが入る事により自動的に収集し、大まかな分類等までは行ってくれるわけです。
質問者
そうなのですね。
確かに人力でやると膨大な量になってしまいますね…
大まかな分類、とはどういったことでしょう。
大和田
どの言葉が何と関連しているかや、ネガポジの判別ですね。
例えば、製品名+美味しいがどのようなシュチュエーションで言われているかなどです。
質問者
なるほど。単語自体のネガポジ判別だったり係り受けということですか。シチュエーションまで同時に抽出してくれるのですね。
想像以上に細かい個所まで見てくれる、という印象です。
また、ひとつのポイントとして記事内では「検索期間の長さ」を挙げています。
明星食品の場合は13か月で良かったようですが、モニタリング期間の目安などはありますか?
大和田
そこは、事業活動が続く限りは継続的に行う必要はあると考えています。
ただし、キャンペーンやテレビCMなどの期間に合わせて行う事も間違いではありません。
質問者
こういった事例の多くが、to C 向け事業なのですが、B to B企業も継続的に行った方がいいでしょうか?
大和田
やはりBtoCの方がネット上での書き込みは多いですね。
ですので、消費者向けのビジネスの方が相性は良いと思います。
とは言え、このようなソーシャルリスニングは活用する企業側の力の方が大きいのです。
単に情報収集したとしても、どのように活用するかは企業側の問題なわけです。
質問者
ネット上の書き込みが、事業活動のヒントだとすると
toCのほうが量が多い(書き込みが多い)くて相性がいいこと。
あとはそのヒントを活用するには企業側の手腕の方が大きいということですね。
そう考えると、toCビジネスは特にネット上の書き込みを重要視した方がいいように思えてきました。
「しかし、国内で口コミを活かした例と言うのが正直多くはないと実感しています。
どちらかと言えば、ユーザーの声を傾聴するというよりは、
どうやって情報を拡散されるのかと言う事の方が現段階ではニーズは強いですからね。」
前回、このようにおっしゃっていましたが、なぜ今こういう風潮なのですか?
これから、「ソーシャルリスニング」はより一般的になるでしょうか。
大和田
正直企業も活用方法を模索している最中、サービス提供会社も同様だと思います。
質問者
そうなのですね。
インターネット普及自体が近年のことですし、そうなのかもしれません。
どうもありがとうございました!